BECにて本回路と受信機系の電源を供給する場合の電流センサーの出力電圧チェックと電流測定の基準電圧値について

 アンプ内蔵BECにて本回路と受信機系(サーボ、ジャイロ等含む)に電源を供給する場合、本回路、受信機系およびアンプの電源が同時にONとなります。この場合、電流センサーに通しているアンプの+ケーブルに、アンプの電流、モーターを使用したアンプの起動音電流、受信機、サーボ、ジャイロ等の電流が同時に流れ、電流センサーが、この電流を検知することになります。本回路の電源をONにした直後に「電流が流れていないという前提」で電流センサーの出力電圧の正常/異常をチェックするのですが、この時に上記のような電流が流れていると電流センサーの出力電圧が上昇し電流値によっては電流0での正常電圧範囲(電流センサーMCS-MD10019の仕様±50mV、電流で±2.6アンペア(A)相当)を超えてしまう事が有ります。正常範囲を超えると電圧異常のエラーが発生し放電容量の計測が出来なくなってしまいます。なお、外付けBECの場合においても、アンプの電流、モーターを使用したアンプの起動音電流が流れるため同様な問題が発生します。
 対策としては、唯一 正常電圧範囲±50mVを拡大するしかないと考えられます。例えば±100mVにすれば±5.2Aまで、±200mvにすれば±10.4Aまで許容可能です。余り大きくするとチェックの意味が無くなるため、せいぜい±100mV(±5.2A)が上限だと考えています。
 ちなみに、T-REX250SEにキャッスル社のPHOENIX25を使っているのですが、ピロロ・・・という起動音発生時に大きな電流が流れるようです。このため、電圧チェック時に この起動音が重なると大きな電流が流れるため電圧異常のエラーが出てしまいます。このアンプに限定した対処法ですが、アンプの起動音が鳴り終わる500msec以降に電圧チェックを行うようにしています。(現状は1秒後に設定) それからPHOENIX25の場合、前記のアンプ起動時のピロロ音に加えて、最大電流発生時の経過時間からタイミングを推測すると「モーターの起動可能を知らせるピロロ音発生時」と「モーター起動時」に30~40A程度の大きい電流が流れるようです。リポが850mAhと小型のため35~47Cもの大きな電流となり本回路の低電圧アラーム(<3V/セル)が作動してしまう事も有ります。また、最大電流が測定された時の経過時間は 常に0分00秒(モーター起動時にタイマースタートする仕様)なのでピロロ音発生時か最初のモーター起動時に計測されていると考えられます。(PHOENIX25ではオートロ解除モードを設定しているせいか、2回目以降のモーター起動時の電流は、最初のモーター起動時の電流より小さくなるようです。)
 ということで、アンプによってはアンプ起動時等のモーター停止時においても非常に大きな電流が瞬間的に流れる場合が有るようです。
 それから、電流センサーの計測電流が0A時の電流センサーの出力電圧を電流測定の基準電圧に設定しています。このため、上記のような瞬間的な電流が流れている状態で基準電圧を設定してしまうと測定電流の誤差が非常に大きくなります。例えば30A流れている時に基準電圧を設定した場合には、測定電流から30Aを引いた値が実際の測定電流となります。つまり30Aまでの電流が測定されなくなってしまうのです。これは放電容量mAhの測定にも大きな影響を与えますので重要な問題です。
 以上述べた理由からBECの使用は対応不可にした方が賢明なのかも知れません。
本来は、動力用バッテリとは別に受信機系&本回路用のバッテリーを用意し、①受信機系と本回路の電源をON、②本回路が電流測定の待受画面になった時点で動力用バッテリーをアンプに接続 という手順になります。

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