モーターON/OFF信号検出部の抵抗値の変更 200 Ω → 2.4 kΩ

 以下の回路図の赤文字で示すように、モーターON/OFF信号検出部の抵抗値200Ωを2.4kΩに変更の予定です。(PICの12番ピンに接続された抵抗値の変更) 変更理由は、電流センサーKOTEC MCS-MD10019の出力接続先の交流(モーターのスイッチング周波数8kHz程度)での入力インピーダンスを大きくし、電流センサーの出力回路の負担を軽減するためです。電流センサーの直流の出力電流の最大定格値は2mAです。一方、交流では出力電流(出力接続先の入力インピーダンス)の規定が無いのですが、交流においても直流での最大値の2mAを超えないようにした方が良いと考えられます。電流センサーの検出電流が120Aの時、電流センサーの出力電圧は4.78V(2.5V+0.019V/A×120A)。この時に2mAとなる抵抗値は、コンデンサのインピーダンスを、ほぼショート(0Ω)とした場合、4.78V/2mA=2.39kΩです。よって、2.4kΩを選択の予定です。ただし、2.4kΩにした場合、本抵抗とA/Dコンバータの1MΩ程度の入力インピーダンスとの抵抗分割による6mV程度の電圧降下によって、モーターONを検出する電流値が0.3A程度大きくなります。2.6Aが2.9Aになりますが、この程度は問題無いと考えています。
 また、2.4kΩに変更する事でリップル除去用のコンデンサ11μF(10μF+1μF)との時定数が2.2→26msecと大きくなってしまいますが、リップルを除去率が大きくなるため、コンデンサの容量値は変更しない予定です。ただし、電源ON時に電流センサーの出力電圧が正常か否かをチェックする際に上記時定数が大きくなっている関係で検出部の電圧が立ち上がり切れずに低電圧エラーが出てしまいます。このため、500msecのディレイを掛けた後に電圧チェックする必要が有ります。テストでは50msec以上有ればエラーは出ませんでしたがマージンを考慮し500msecとしています。
 実は電流センサーの負荷となる抵抗200Ωを2.4kΩに大きくすることで電流センサーの出力回路の交流電流が減少し電流センサーの出力回路部での電圧降下が小さくなる事で動力モーターの最大電流の測定精度が向上し、結果として最大電流の測定値が大きくなるのを期待していたのですが、実際は余り変化が有りませんでした。ノーマルモードのホバリングで37A、フルピッチアップ時に、ノーマルモードで84~97A、アイドルアップで87~94Aでした。この電流値は抵抗変更前の値と同じか、若干大きいか?位の印象です。

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