PCBレイアウト「基板の小型化およびジャンパ本数の低減」 Ver.3.61版

 以前の記事「感光基板仕様PCBレイアウト Ver.3.61版 」で記載したように、感光基板を用いてPCBレイアウトを行ったところ、基板サイズが75×47mmとかなり大きくなり、部品面のジャンパ数も14本(ジャンパを減らす事は考慮せず)と多くなってしまいました。。。ユニバーサル基板を用い全てジャンパで配線した場合60×30mmですので面積比で何と約2倍です。 何とか小さくしたいし、ジャンパを減らして もっとカッコ良くしたい!・・・ということでPCBレイアウトを見直しました。といっても今回は自動レイアウトを利用しています。使用したPCBレイアウトソフトは「DesignSparkPCB 5.0」です。自動レイアウトの際には、ジャンパ数が 極力減るよう自動レイアウト関連のパラメータ値を変更し、一日かけて地道に減らしていきました。。。その結果、自動レイアウトを利用することでジャンパ数を「2本」にまで減らす事が出来ました。基板サイズも従来の75×47mmから65×32mmに小型化、面積比で41%減です。(ちなみに、最初に製作したユニバーサル基板のバージョンと比較した場合、まだ若干大きく面積比で16%増です。ただ、見た目にはユニバーサル基板と ほぼ同サイズという印象を受けます。)なお、DesignSparkPCB 5.0での自動レイアウトの際には、部品間隔が狭い(部品の実装密度が高い)とジャンパ数が減りませんでした。ある程度 部品間隔を離した状態で自動レイアウトを実行するとジャンパ数が2~5本と少なくなる事が多くなります。このため、基板の小型化は、部品間隔を離した状態で自動レイアウトを実行し、ジャンパが数が目標に達した後に「手動」で部品間隔を狭め かつ 若干のレイアウト変更を行って対応しています。
 (他に もっと良い方法が有るのかも知れませんが・・)

自動レイアウトの設定値
 
 ジャンパ数を減らすにはMax Effortは2~4、Passesは最大の99が良さそうでした。他は初期値のままです。MiterTrackにチェックを入れておくと自動レイアウトの後に各パターンの90度の折れ曲がりを斜め45度に処理してくれます。なお、上記のパラメータとは関係無いのですが、一部の部品位置をわずかに変更しただけでも自動的に生成されるパターンが異なるためジャンパ数は変化します。部品位置をちょこちょこと変えて多くのパターンを試して見るとその内に「当たり」のパターンが生成されてジャンパ数が極端に減る場合が有ります。
 自動レイアウトの際のパターン幅は、PICのピンとピンの間に一本パターンを通す事が出来 かつ パターン間のスペース(ギャップ)が0.3mm程度確保出来るよう「0.4mm」にしています。



自動レイアウトを活用した場合のパターン
 
パターン幅は電源ラインも含め全て0.4mmです。信号の周波数が高々数kHz程度のため電源ラインのインピーダンスは未考慮です。自動レイアウトは配線ミスは無いのですが、遠回りのパターンが結構見受けられます。今回は特に気になる部分を除き修正していません。
 
 
 
 
65×32mmに小型化された基板の部品実装写真
 ジャンパ線は基板の裏面(ハンダ面)側に実装しています。部品の実装密度は、まだ高いとは言えない? 幅方向の65mmは小型化の余地が有りそうです。
 

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